お春狐
化 SR 妖力36妖術:灰の悪戯
【お春狐】おはるきつね
明治の頃、鳥取県東伯郡赤碕町に住んでいた狐。女中に
化けて近所の忙しそうな家の手伝いをしたり食べ物をも
らっていた。悪戯好きで愛嬌がよく、茶をたてる時に灰
を入れる悪戯をしたり、尻尾を隠しきれていないことが
多々あった。人々はお春の正体が狐と知りながらも愛嬌
の良いお春を可愛がっており、人々がバレてる見えてる
とからかい、お春がフフンと笑って返すというやりとり
がお約束だったという。
妖界では茶粥婆さんが女将を務める飯処『おかいさん』
の給仕として働いている。
「あの~。それ、本気で言ってます?
私、飯屋の給仕ですよ?ただの飯屋の給仕を百
鬼夜行に誘う意味がわかりません。
ああ、もしかして新手のナンパですか?だった
らまだ納得できるけど......違うみたいですね。
ならば教えてください。
器量よしで愛嬌もあってムードメーカーで人好
きされがちでちょっぴり悪戯好きなだけの、た
だの飯屋の給仕を百鬼夜行に誘った理由を。
どうしました?私なにか変なこと言いまし
た?」
「あはは!百鬼夜行に誘った理由がお茶が美味
しかったからって、本気?
面白いからもう返事はオーケーでいいや。私で
よければ手伝うよ、百鬼夜行。
これからは飯屋の給仕とお客じゃなくて、百鬼
夜行の身内なわけだし、タメ語でいい?いいよ
ね。
でもさすがかも。正直ちょっとびっくりし
ちゃった。何がって目の付け所がバッチリすぎ
て。
私のお茶にはね、秘密があるの♪」
「私のお茶、おいしかったでしょ?
実は隠し味に灰が入ってるの。もちろんただの
悪戯でもないし、普通の灰でもない。私特製の
特別な灰よ。
この灰には心のアクを抜く効果がある。つま
り、美味しいお茶の秘密は、アクの抜けた平穏
な心ってわけ♪
ちょっと器量よしでイタズラ好きで愛嬌がある
だけの私が、その大きすぎる夢を叶えるチカラ
になれるとは正直思ってない。けどね、心のア
クならいつだって抜いてあげる。
お茶、飲みたい時は言ってね?

あやかし百