仏種円
妖 HR 妖力25妖術:丸薬弾
【仏種円】ぶっしゅがん
説話集『新著聞集』に記される、仏像の修復中に出た木
屑を集めて作った丸薬。江戸時代、埼玉県川越·蓮馨寺
の知鑑上人が作成した。これを狐憑きや熱病の人に飲ま
せると、たちどころに直ったという。
妖界では、患部めがけて丸薬をぶち込むスタイルで治療
に励んでいる。
「おい、そこのお前!今すぐ脱ぎな。
脱がないとどうなるか分かってんだろうな。こ
の手の獲物が見えるよな?
あん?追いはぎだ?ちげえよ。あんたの病気を
治してやろうってんだよ。
こう見えてもこっちは医者だからな。ほれ、
黙って脱げや。じっくりと診てやろうじゃねえ
か。」
「ヒヒヒッ!動くんじゃねえぞ。当たり所が悪
きゃ死んじまうからな。
......なにビビッてやがるんだ。当たり前だろ。
薬は適切なタイミングで適切な場所に使わねえ
と効果は保証されねえ。常識だろ。それじゃあ
行くぜ。一発で仕留めてやる。
......いや、仕留めるのは病の方であってお前
じゃねえよ。ったく根性のねえやつだな。観念
して患部をこっちへ向けやがれ。」
「どうだ、綺麗さっぱり消し飛ばしてやった
ぜ。お前の病をな。どうだ、健康っていいもん
だろ?
それにしても、お前、なんかいいな。反応が面
白れえ。銃を向けた時の反応もそうだが、なに
よりも病が治った時の反応だ。こっちは、その
嬉しそうな顔をみるためにやってんだからよ。
ヒヒッ、どっか具合が悪くなったらいつでも呼
びな。一発で治療してやるぜ。」

あやかし百